クラウド会計ソフトを使えば比較的小規模の会社であれば顧問税理士さんをつけなくても決算が簡単にできますか?
よくお客様からお電話でお問い合わせをいただくのですが、その中でみなさまが感じている疑問について回答していきたいと思います。
ソフトに係わらず、税理士の方に相談した方がよいです
クラウド会計ソフトfreee(フリー)っていうのが最近話題なようですが、このソフトを使えば比較的小規模の会社であれば顧問税理士さんをつけなくても決算が簡単にできるものでしょうか?
ちなみに会計の勉強はしたことがあるので、単純な仕訳自体は理解しています。
個人事業主です。事業規模が小さく月100万程度の売上です。売上、経費もほぼ一定です。仕訳も40~50仕訳程度で仕入れが発生していないので在庫もありません。
MF確定申告で経理知識のない人が本を読みながら入力して確定申告書類を作った場合、なにか不備が出るなどのデメリットがあるのでしょうか?
クラウド会計のなかで、業界1、2を争っているのがfreeeとMF確定申告です。
いずれのソフトも月額1000円以下というリーズナブルな価格でサービスを提供しています。
クラウド会計のメリットは何といっても仕訳の自動作成機能です。
これまでは、レシートや領収書を会計事務所に渡して、経理知識のある会計事務所スタッフが入力を行なっていました。
クラウド会計を使えばこの作業はほぼなくなります。
でも注意しましょう。
freeeでは仕訳の自動生成機能はありますが、正しくできるわけではありません。
freeeを使おうがMF確定申告を使おうが、正しく仕訳されているかが判断できないと、正しい申告にならないのです。
つまり、全ての会計入力を自信をもって正しいと判断できる方以外の場合は、専門家に相談しないと将来調査で大変なことになる可能性があります。
税理士には知識面のサポートをお願いするのが賢い方法です
確定申告だけお願いします!は大間違い
税理士というのは本来そんなに都合の良いものではありません。
確定申告というのは日々の会計入力が合っていることを前提に作成していきますので、経理知識のない方が作成された決算データをもってきてこれで確定申告書を作成してください。
という依頼を受けても、実際には、依頼人が自身で作業した入力が合っているかも確かめないといけません。
データの検証をしなくてよいから、とにかく申告書を作ってくれればいいんだよ!
というお客様は、税理士に仕事を依頼することのメリットをわかっていないので、結局どこの会計事務所にいっても門前払いされてしまうので注意してくださいね。
税理士さんにお願いするメリット
税理士さんにお願いする最大のメリットは、「ウチの会社(事業)は税理士さんがついていてちゃんと確定申告を行っていますよ」ということを税務署に示すことです。
税理士が作成した申告書には、その税理士先生の印鑑が捺印されています(現在は電子申告が主流なので、電子印鑑ですが)。
”印鑑がついている=適正に申告をしている=優良な納税者である”と認識されます。
極端な話、税理士が申告書を作成したら、税務調査が来にくくなると理解してもらうのが良いでしょうか。
また顧問税理士さんを付けておくと、自分で仕訳を入力するときに
①節税面でアドバイスがもらえる
②勘定科目や仕訳で分からない時にすぐ教えて貰える。
③申告資料作成時、仕訳間違いなどをチェックして貰える
④消費税の計算なども代行してくれる
といったメリットもあるので、必要最小限のサポートで顧問契約をするのが賢いと思います。
正直、税理士さんの知識やお願いすることのメリットは年間1000万円程度の売上でも100万円近く変わってきますから。
(これはホントの話なんですが、まだ税理士は必要ないと考えてる方はいませんか?)
税理士事務所にとってクラウド会計はウェルカムです
クラウド会計は税理士事務所にとって脅威なんですか?
作業が効率化するので良いと思います。
私の事務所では全てのお客様にクラウド会計を導入していただいています。
お客様の自経化を推進することで、領収書代行入力など付加価値の低いサービスに対する顧問料をいただかなくても済みますので、結果として低額でサポートすることができます。
その代わり付加価値の高い税務アドバイスの提供が中心になるので、必ず顧問料以上の税務メリットの恩恵を得ています。
もし、少し話を聞いてみたいと思った方は今すぐお問い合わせください。