やまと総合会計事務所

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2016.9.2.

マイナンバー制度導入で困ること ~社会保険加入義務~

「建設業で社会保険の加入が厳しくチェックされる…」
「未加入の場合は建設業許可が取り消されることになるかも…」
こんな情報をすでにお聞きではありませんか?

株式会社などの法人や5人以上の労働者を雇用する個人事業主は、社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入しなくてはなりません。
たとえ1人会社であっても、強制的に加入する必要があります。
でも実際のところは、「保険料の負担が重い」「罰則規定がない」という理由で、加入していない法人や個人事業主はたくさんあります。
最近、社会保険未加入事業所に対する調査や加入指導はあまり実施されてこなかった感じがしますが、今後は年金事務所も社保未加入業者への摘発を強化し、厳しい罰則を科すと言われています。

その根拠となっているのが、平成27年末から始まったマイナンバー制度です。
今後は、各個人の勤務状況と社会保険の加入状況がマイナンバーで紐づけ管理されるため、未加入者の摘発が容易になるからです。

まず国土交通省は平成29年度までに建設業許可事業者の社会保険加入率を100%にすることを決定しています。
建設業では約6割の業者しか社会保険に加入していないと言われていて、加入率の低さが問題視されているからです。
ゼネコンや住宅企業はその流れを受けて、「今後、社保未加入業者とは契約しない」等の方針を打ち出しています。

大和市の神奈川土建一般労働組合大和支部では、そんな事業者のために社会保険加入対策に関する相談体制を整えているようですので、是非ご相談してみたらいかがでしょうか。

詳細については社会保険に詳しい社労士にご相談するのがよいと思いますが、社会保険の合法的な対策をするとすれば以下のような方法があると考えられます。

①雇用形態の見直し
今まで社員として雇用していた特定の従業員との契約形態を、請負契約として外注化を図ります。
事業の核となる仕事は正社員が行い、定型的かつ反復的な仕事はパートタイマー、アルバイト、契約社員などにまかせます。また外部に委託できる仕事に関しては外注します。
パートタイマーや外注業者への社会保険料の加入義務はないため、会社として社会保険に加入する必要がある人数を減らすことが可能です。

この場合、請負契約という契約形態があったとしても、実体として判断されますので契約を切り替えても実態が従業員を雇用しているのと同じであれば、否認されてしまう事も考えられますので注意が必要です。

②福利厚生を見直す

今まで社員に福利厚生をしてこなかった事業主さんの場合、福利厚生を見直すことで実質的に社員の満足度が高まることが考えられます。

例えば、給料の中から月々10万円のアパートに住んでいるような社員の場合には、給料を5万円減らす代わりに、会社がそのアパートを借り上げて従業員に社宅として使わせた場合、事業所として負担する社会保険の金額を減らすことができます(給料ベースは5万円下がるため)し、社員も実質的に家賃を払った後の手元に残るお金が5万円増えるので両者にとってメリットがあるとも考えられます。

借り上げ社宅スキームを使う場合には、所得税などいろいろと考慮するところがありますので、税理士に相談してみたほうがよいと思います。

③法人化を検討する

個人事業として例えば月50万円の売り上げがあるような方の場合、法人化を検討します。
例えば、法人から給料として月10万円、個人事業として40万円の所得などと分けることができる場合には、法人として加入している社会保険の給与ベースは10万円となりますので、月々50万円の給与ベースに対して支払う必要があった社会保険料を、10万円の給与ベースに削減することが可能と考えられます。

これまではこういった節税方法を実施していた事業主の方も多いと思いますが、この方法に関しては今後マイナンバー制度が導入されて、法人と個人の収入も紐づけできるようになってしまうので、将来的にこの方法が使えるのかは現段階では判断できないところでもあります。

まずは、こういった問題点や対策に詳しい専門家や地域組合の中でご相談してみることも必要だと思います。

情報:タウンニュース大和版

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