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2016.7.22.

話題のポケモンGOその経済効果はいかに!

ポケモンGOの大ヒットにより任天堂の株価がたった一週間で2倍になった。
15,000円だった株価が急騰して一時3万円を超えた。

任天堂株価
(ゲームはナイアンテックという米国の会社が作っており、ポケモンのライセンス自体は㈱ポケモンが保有している)

2016年6月 株価15,000円 時価総額:約2兆円
2016年7月 株価30,000円 時価総額:約4兆円 (このとき企業価値の増加を2兆円と市場が評価していたことになる)

このポケモンGOというゲームはそれまでのスマホゲームの概念を変えてしまった。
これまでのスマホゲームは、レアなモンスターをゲットするためにガチャと呼ばれる課金、もしくは広告収入などが収益の中心であった。
マーケティングの難しい言葉でいうとB to Cモデル(消費者からの課金収入がメイン)だったと言われている。このモデルの場合、ピラミッドの頂点にいるのが、グーグルやアプリを配信しているアップルなどである。

しかしポケモンGOは場合によっては、企業や地方自治体のマーケティングの手段として、フェイスブックやグーグルの広告ビジネスと同等かそれ以上の価値を持つゲームになる可能性がある。

ナイアンテックは手始めに、日本国内のマクドナルドと提携してメディアでアピールしてみせた。
マクドナルドでは以前から任天堂ともコラボがあったので他の企業に先駆けてコラボレーションが実現したと言われている。

つまりポケモンGOは「パズドラ」のような課金収入が見込めるゲームでありながら、「フェイスブック」のように広告宣伝する場になるという事だ。
例えば考えられるマーケティング方法としては以下がある。

例1:温泉協会が観光客の増加のためにプロモーションとしてレアポケモンが出るようにマーケティングする。
すべての地域や観光において活性化の手段としてこのマーケティング手法を取りうる。

例2:飲食店でその店をポケストップに指定してもらう。(例えばホットペッパー以上の集客効果と滞在時間が見込めるかもしれない)

例3:地域の観光名所にポケモン設置。
(地域や市の財政からマーケティング費用を捻出する)
地域の飲食、交通、宿泊などの地域経済の活性化に役立つ。

例4:世界各国の名所でミューツー発生イベントを定期的に開催(ゲーム自体の陳腐化防止という意味もある)
これは、ポケモンGOのプロモーションビデオでも流されているが、渋谷のスクランブル交差点でもしミューツーが発生するとなれば、ワールドカップの試合どころの騒ぎでは収まらないだろう。

 

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次に公認会計士らしく財務分析の視点から企業価値の増加額を判断したいと思う。
現在出ている情報を整理するとこうなる。

・ポケモンGOの発売元自体はNianticという会社である。おそらく任天堂や㈱ポケモンはキャラクターロイヤリティという形で売上の何割か受け取るであろう。(例えば売上の20%など)
・世界200の国と地域で配信予定である。
http://jp.reuters.com/article/niantic-ceo-idJPKCN0ZV0II
・ちなみに、リオオリンピックの参加国も世界206の国と地域だ。
・世界の人口は70億人。日本は1億人ちょっとなのに対し、中国14億人、インド13億人、アメリカ3億人である。
・日本国内では手始めにマクドナルドと提携。全国の3000店以上の店舗がジムやポケストップとなる。
・最後が一番重要であるが、今後ポケモンGOを使ってマーケティングビジネスに乗り出すと仮定する。

(計算方法)
・マクドナルド1店舗がゲームに対し支払う広告代の潜在的な価値を月10万円と推測した時の日本マクドナルドが支払う年間の広告代
(実際にマクドナルドがその金額を払っているわけではないと思うが、ポケストップに指定されることによる店舗売上の増加などの潜在的な価値を客観的に評価)

10万円×12か月×3000店舗=36億円

・マクドナルドとの提携以外にもその潜在的なマーケティング市場はその50倍程度と想定

36億円×50倍=1800億円

・上記計算は日本だけでの1年間の見込み広告市場である。実際は世界200か国で配信
(200か国の中には、中国・インドといった大国から、日本・韓国といった人口は少なくとも経済規模は大きい国までさまざまであるので単純に200倍というわけではない。本来は日本での市場価値の20倍程度が正しいのかもしれないと考えている)

1800億円×20倍=3.6兆円 (1年間の見込市場)

・ゲームからの売上の20%が任天堂や㈱ポケモンサイドのロイヤリティ収入と仮定する

3.6兆円×20%=7200億円

・年間収入(利益)にPERをかけて増加価値を計算する。少なく見積もってもPERは3倍はあるだろう(ゲームの賞味期限が3年という意味)。
(パズドラも2012年に発売されてから5年目の今でも人気ゲームにランクインしている。)

7200億円×3年=2.16兆円

つまり私の個人的な見解では、ポケモンGOが普通の課金ゲームからマーケティングとしての利用を開始した場合、任天堂や㈱ポケモンサイドにとってのゲームの価値は少なく見積もっても2兆円以上あると考えている。

既にそういった動きもある

『Pokemon GO』がスポンサー付き場所の「スポンサード・ロケーション」を予告
http://japanese.engadget.com/2016/07/13/pokemon-go/

 

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テクニカル分析した場合には、任天堂の株価は過熱気味と言われているが、どこかで再度株価が上昇するのではないかと読んでいる。

もう一段上がるタイミングは、このゲームをマーケティング利用することを発表した時ではないか。

 

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